ぱらぶらワールド

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青年海外協力隊→開発コンサルタント→有限会社Moringa Mozambique代表取締役。アフリカのモザンビークで起業した、社会人経験ほぼゼロ人間によるブログです。ポルトガル語の学習法や、海外生活、起業、時々読書や将棋のことなどを書いていきます。

【将棋】ソフト指し不正に対する、所感

こんちは、ヤチローです。

 

非常に残念な出来事が、将棋界に起こった。

 

sirabee.com

 

簡単に言うと、将棋のプロ棋士が対局中に

何らかの方法で、コンピューターソフトへアクセスし、次の手をカンニングしながら指していた

という疑惑が持たれ、期限付きの出場停止処分を受ける出来事があった。

 

これがどのくらい衝撃的なことかというと、

ソフトを使用すれば、トッププロ棋士にも勝てる時代が来た

と、プロ棋士自ら、宣言してしまったということだ。

 

実際、現状だと人間とコンピューターの実力差は、ほとんどない。

2013年に、プロの現役棋士が初めて公式にコンピューターに負けた後は、

コンピューターとプロ棋士、の関係が大きく変わった。

 

2015年には、情報処理学会「すでにコンピュータ将棋の実力は2015年の時点でトッププロ棋士に追い付いているという分析結果が出ています」と発表している。

 

情報処理学会-コンピュータ将棋プロジェクトの終了宣言

 

最近、日本の実家で読んだ将棋の本が、

まさに、コンピューターと棋士をテーマにした本だった。

読後数日して、上述した「プロ棋士カンニング事件」が起きた。

 

 

不屈の棋士 (講談社現代新書)

不屈の棋士 (講談社現代新書)

 

 

将棋棋士人工知能の今後

今回の一連の騒動について、「カンニングをしたか、していないか」を問うことは、

将棋連盟や弁護士、そして本人に任せる。

 

僕が取り上げたいのは、

今後の将棋界と人工知能のあり方

について。

 

前述したとおり、現役プロ棋士人工知能の実力差は、今かなり肉薄している状況だ。

プロ棋士の間でも、研究のためソフトを使うのが主流になりつつあり、

コンピューターソフトとどう付き合っていくか、が大きなテーマとなっている。

 

結論から言うと、

・プロ棋士とコンピューターは戦う必要なし

・プロ棋士はコンピューターを活用し、強くなればいい

というのが、僕の考えだ。

下記に、その説明を書いていく。 

 

プロ棋士とコンピューターは戦う必要なし

 僕だけでしょうか、この対戦に何ら興味が沸かないのは。

以前の、コンピューターの力がプロ棋士に追いつけそうだ、という段階であれば、

「え、本当に!?それじゃあ対戦観てみたい!」

と興味が沸くのは普通だ。

 

だけど現状、コンピューターはもうプロ棋士に勝てるし、今後益々コンピューターソフトが強くなっていくことがわかっているなら、わざわざ戦わせる必要はないと思う。

 

変なたとえだが、ロボットと人間が格闘技で戦うの、観たいですか?

最初は興味から視聴する人、多いかもしれません。でも、すぐ飽きると思う。

 

なぜか?

 

感情のないやり取りに、人間は興味を引かれないから。

オラウータンと人間の対戦だったら、見ごたえありそうですね、オラウータンが何考えて戦っているのか、推測するの楽しそうですし。

 

でも、コンピューターには感情がない。

相手と無言の対話を交わしながら対局を進めていくのが、将棋の醍醐味

であり、プロ棋士の対局は、それがアマとは別次元の世界で展開されていくので、観戦していて非常に面白い。

 

そうじゃないですか?

 

棋士とコンピューターソフトを対戦させる、「電王戦」、僕には面白みが全くわからない。

指している人間側も、楽しくないと思う。感情のない相手とは駆け引きできないので。

あえて戦う必要があるのか?と考えるプロ棋士(渡辺竜王や行方八段)がいるのも納得だ。

戦わなくていいんです、別に。ソフトとプロ棋士の対戦なんて、いずれ必ず飽きられます。

 

そんなことを続けるより、将棋を次の段階へ高めるために、ソフトを活用すればいい。

それが僕の考えです。

 

プロ棋士はコンピューターを活用し、強くなればいい

コンピューターソフトは、人間では考えられないような手を考えられる。

実際、プロ棋士の間でも、ソフトを使って研究し、新手を発見しているようだ。

つまり、今はソフトの活用で、将棋の幅が飛躍的に広がっている時期といえる。

 

千田翔太棋士は、そのことを理解している棋士だ。

自分が強くなるために、ソフトを徹底的に活用している。

彼は、将棋とソフトの今後の関係について、次のように述べている。

 ー 今後、棋士とソフトの関係はどうなっていくと思いますか?共存共栄という言い方をされたりしますけど。

千田:棋士が一方的な依存に近い形になるような気がします。一部のトップを除いて力の差が大きすぎると思いますし、どうみても人間の方にメリットがあります。

【出典】大川慎太郎 不屈の棋士 講談社現代新書

 

そう、これからのスタイルとしては、ソフトを最大限活用し、

将棋の幅を広げていくのが正しいあり方だ。

 

ソフトを、研究または棋力測定ツールとして、割り切って活用する。

コンピューターへ肩肘張って対抗する必要なんてない。

人工知能は、将棋の幅を広げて深めてくれる、素晴らしいツールだ。

そう捉えるだけで、十分じゃないだろうか。

 

プロ棋士は、プロ棋士間で勝つことを意識すればよく、

そのためには今後、ソフトの活用が棋力向上のカギを握る。

 

ソフトが最強になったら、将棋ファンが離れていく、という意見がある。

でもそれは間違っている。そもそもプロ棋士VSソフトの構図がおかしく、本来であれば

プロ棋士+ソフト=かつてない将棋の世界を表現

という認識でいい。

 

現状のまま、

プロ棋士とソフトはどっちが強いのか?羽生さんは果たして最強ソフトに勝てるのか?

といった方向で将棋を盛り上げようとすると、ファン離れは加速する。

 

将棋連盟は、人工知能に対して、もっと先手を打ったアクションをとったほうがいい。

舵取りを間違えると、将棋が人間味のないつまらないものになり、将棋は廃れていくだろう。

 

終わりに

今回、三浦弘行棋士の事件を通じて、多くの方が「今後の将棋のあり方」について考えたと思う。

僕もその一人で、

 

人工知能と将棋は、どういう関わり方が望ましいのか?

と、ない頭を使って考えていた。

 

重要なのは、この今の流れを悪いものと捉えず、チャンスと捉えることだ。

人工知能が将棋をつまらなくするのではなく、より魅力的なものへと昇華してくれる。

そう考え、その具体的手段を考え、アクションを起こしていくこと。それが今後求められる姿勢だと思う。

 

最後に、

今回の不正疑惑、今後の動向が気になりますね。モザンビークから注目してます。

mainichi.jp

 

今回は以上です。